( 記:セカイモンスタッフ 尚 )

ファイナル第5戦はウォリアーズが快勝、5度目のNBA優勝!

2016-17シーズンのNBAファイナル第5戦が、6月12日(日本時間13日)に、アメリカ、カリフォルニア州オークランドのオラクル・アリーナで行われました。3年連続同一カードで行われることになったNBAファイナルは、クリーブランド・キャバリアーズに対し3勝1敗と優位に立っていたゴールデンステイト・ウォリアーズが、ホームで129-120の快勝。シリーズ成績を4勝1敗とし、2年ぶり、通算5度目のNBA優勝を果たしました。

ファイナルMVPはケビン・デュラント

このファイナルを通じて高い得点パフォーマンスを発揮したウォリアーズのケビン・デュラントがファイナルMVPを獲得しました。デュラントは昨シーズン終了後にウォリアーズに電撃移籍し、世間の注目を集めました。得点王も獲得した経験のあるスーパースターが、現役ピークでさらに強豪チームに移ることに対し批判も出ました。また、今シーズン序盤は新しいチームへのフィットに苦労する姿も見られました。しかし、彼はそれらをすべて実力で払い除け、ファイナルMVPとともに、彼自身初のチャンピオンリングを手にするに至ったのです。彼は第5戦でも青地に金色のNIKEロゴが入った『KD X』を履き、39得点、7リバウンドをあげてチームを勝利に、そして優勝に、導きました。

序盤はキャブスのペース

この試合は、序盤から双方のチームがターンオーンバーをとりあう壮絶な試合になりました。第4戦でも活躍したカイリー・アービングがこの日も躍動、彼のシューズ『Kyrie 3』は第4戦の赤地のものから黒地のものに変わり、敵地オークランドで勝つという意気込みを感じさせました。キャブスのエース、レブロン・ジェームズも1Qから支配力を発揮し、カイリーとレブロンで1Qにそれぞれ12点ずつを挙げています。レブロンの履く『Zoom LeBron Soldier XI』は、この日は黒地にベルト部分をキャブスカラーに染めたもの。こちらも勝利への執念がうかがえました。


ベンチから流れを変えたイグダラ

しかし、試合は、2Qから徐々にウォリアーズのペースに。一昨年のファイナルMVP、アンドレ・イグダラが派手なダンクで会場の雰囲気を変えていきます。イグダラはこの試合、ベンチからの出場で20点をとり、一方で控え選手がふるわなかったキャブスに大きな差をつけることになります。イグダラのシューズは『Kobe A.D.』、ソール外周に金色をあしらったもので、オフェンスでもディフェンスでも目立っていました。

高確率で3Pを決めたJR・スミス

3Qでは再びキャブスが踏ん張りました。JR・スミスがこのQで3本中2本の3ポイントシュートを決めます。JRはこの試合8本中7本の3ポイントを沈め、計25点をとるハイパフォーマンスを見せました。ただ、キャブスの流れに乗りたいところでJRにボールが回ってこなかったのが惜しまれるところです。

終盤に勝ったウォリアーズの地力

3Qから4Q序盤に3点差まで詰め寄られたウォリアーズは、ここでホームの利を得て、本来の力を発揮し始めました。デュラント、イグダラ、チームのエースであるステフィン・カリーらが次々に得点を決め、再び点差を広げていきました。一方、キャブスは、レブロンが4Qだけで14得点と奮闘をみせたものの、シーズンのように長距離砲が炸裂せず、結局、9点差をもって試合終了を迎えることになりました。

打ち込みきれなかったキャブス長距離砲

この試合では、終始ウォリアーズが圧倒していたわけではなく、キャブスにも勝つチャンスは何度もありました。しかし、どうしてもあと一歩のところで点差が詰まらない展開でした。シーズン中であれば、ケビン・ラブやカイル・コーバーといった3ポイントの名手たちが外からゴールを射抜いていたことでしょう。ですが、この試合では、ラブはファウルトラブルもあり出場時間が短く、コーバーはファイナルのシリーズ全体での不調から脱することができませんでした。ラブの履く『Hyperdunk 2016』もコーバーの履く『Kyrie 3』も、主たちの敗北を覆すことは叶いませんでした。来季の復調とますますの活躍に期待しましょう。


来季のNBAにもますます期待!

この日もって、2016-17シーズンのNBAは幕を閉じました。ただ、それは、2017-18シーズンの幕開けでもあります。ますます隙のないチームとなったウォリアーズを止めるのはどのチーム、どの選手になるのか。はたまた、ウォリアーズが一層強いチームとなって黄金時代を築いてしまうのか。興味の尽きるところはありません。オフシーズンの各チームの補強も含め、今後のNBAに、もっともっと注目したいと思います!