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綺麗ですね、海。

梅雨が明け、夏が近づいてくると無性に服を脱ぎたくなりますが、そんな夏季限定で露出狂の紳士淑女が集うのが、ビーチ。決まってビーチです。海があるからですね。

パラソルで作った日陰に座って家族の遊ぶ姿を眺めるのもいいですし、意中の相手と水着姿でお出掛けして脈拍を早くさせるのもいいでしょう。それぞれの方法でみなさん海とビーチを堪能しているわけです。

しかし、海に行ったのに海がないとしたら?

もしくは、ビーチに行ったのにビーチがないとしたら?

そんなSFみたいな現象がどうやら起こるらしいんですよ、夏は。

しかも世界各地で。人類が。

ちょっとショッキングですけど、覗いてみましょうよ。

バルバライソ、チリ

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理想/ supercoolbeaches.com

南アメリカの国チリ中部に、バルパライソという港街があります。“天国の谷”という意味を名に持つこの都市は、美しい街並みを評価されてUNESCOの世界遺産にも登録されています。

そんなバルバライソ近郊で一番人気がビニャ・デル・マールのビーチ。背後にビルがあるとはいえ、海は綺麗な青色で、たくさんの人が南アメリカの太陽を浴びるためにやってきます。

本当にたくさんやってきます。

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現実/ skyscanner.net

相当に目立つパラソルを持って行かないと母国に帰れなくなりそうなビーチです。

しかも、とある関係筋(Wikipedia)の情報によると、波が荒いし水温が低くて海水浴には適していないそう。だからほとんどの人は日光浴を目的に来るのだそう。

どこまでも続いて行きそうな大海原を目の前にして、狭苦しいビーチを選ぶということです。べつに日光浴に文句はないのですが、これだけ人類がいたらビーチは日陰だらけだろうと思ってしまうのは筆者だけでしょうか。

大梅沙海浜公園、中国

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理想/ tripadvisor.com

続いては、中国広東省から大梅沙海浜公園

魚介料理で有名な広東省のことですから、海洋環境に恵まれているのは確かなようです。そして、地元民や観光客は魚介に舌鼓を打つついでにこのビーチも訪れるのでしょう。いいでしょう、いい夏でしょう。

でも問題は、やっぱり人気すぎるということ。

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いくら海と言えども、人類がこんなに密集してたら浜辺近くの水はそんなに循環しないと思うんですよ。

だから、筆者の勝手な想像ですけど、泳ぎが苦手な人とか、なんかちょっと足湯感覚でビーチ来ちゃった人とか、トイレと海を間違ってしまう赤ちゃんとかが密集している“あのあたり”。

みんなが足とか腰まで海に浸かっている“あのあたり”の海水のクオリティって、いろんな意味でえげつないと思うんですよ。まあ、勝手な想像ですけどね。白濁してそう、っていう勝手な想像ですけどね。

イパネマビーチ、ブラジル

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理想/ bestworldtourism.com

最後に、ブラジルはリオ・デ・ジャネイロ南部のイパネマビーチ

“イパネマの娘”っていうボサノヴァの歌は、たぶんみなさん聴いたことがあると思いますが、まさにあの歌で歌われているのがイパネマ海岸なんですよね。

ビーチ自体もまさに“イパネマの娘”が24時間営業でBGMしてそうなお洒落な雰囲気です。

夕陽の似合うビーチ第1位であることは間違いないですが、夏の昼間の太陽が似合うかどうかでは意見が分かれてしまいそうです。

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現実/ travelercorner.com

海に入っている人類は、ビーチにいる人類から押し出されたがゆえに海に入っているんじゃないかと思ってしまいます。

あなただけの“イパネマの娘”を見つけるつもりで来ても、どこから探し始めたらいいのか分かりません。例え見つけたとしても、光の速さで見失ってしまうはずです。

大衆銭湯に行きましょう

いかがでしたか?

人類に愛されてしまったビーチ達の末路がこれです。

夏休みに向けて、上記3つのビーチいずれか行きのチケットをもう買ってしまったあなた、キャンセルも視野に入れた方がいいかも知れません。

まだ大衆銭湯のほうがだいぶ広々しているはずですよ。雄大な富士を眺めたりして、気持ちいいじゃないですか。地元のおじいちゃんおばあちゃんの方が、もっと“ふれあい”を求めているはずですよ。

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スタッフからひとこと

夏に海に行きたくなる衝動は、なかなか抑えられないものですよね。

いくら混んでいるとはいえ、話題のビーチに行って、知らない人と(やむをえず)触れ合って、波打ち際を白濁させて、家に帰ってみると案外いい思い出が出来てたりするんですよね。

タブン。