マンネリよ、さらば！あえてのアンティークピクニックのススメ

人気レシピの行楽弁当を作ってみたり、紅葉のきれいな高原に座ってみたり、親しい友人と談笑してみたり･･････

涼しく、過ごしやすくなる秋の季節が近づくと、無性にピクニックがしたくなってきます。 広々とした野外で楽しむピクニックは、時代を超えて愛されてきました。 けれども、いつも同じような食事、同じような楽しみ方で、なんとなくマンネリ化しがちです。

ならば、あえて昔のピクニックを現代にも取り入れてみよう―― それがアンティークピクニックのススメであります。

“ヨーロッパ貴族の狩猟遊びで栄えた”とされるピクニックは、当初贅沢な食事を基本としていました。

使用人まで連れての大所帯だったとのことですから、参加者はみな正装だったと聞いても驚くべきではないでしょう。

帽子を近くの木の枝にかけてみたり、飼い犬を川に遊ばせてみたり、通りすがりの吟遊詩人にうたってもらったり･･････

あえての正装ピクニックは、休日にふらっと次元を超えるためのお手軽な方法です。

秋のお出掛けを色彩豊かにしたいのなら、印象派ピクニックがオススメです。

例えば、エドゥアール・マネの描いた『草上の昼食』。

木々の合間で水浴びをする女性が1人、小奇麗に着飾った男性2人が談笑し、なぜか全裸の女性が1人コチラを凝視しています。

脱がれた服の上に転がるパンとフルーツがなんとかピクニックの雰囲気を保っているので、実践しても2度見されるくらいで済むはずです

もしも何か言われたら、「印象派ですから」ときちんと説明しましょう。

好みによっては、ルノワールの描いた『舟遊びをする人々の昼食』もアリです。

ピクニックで酔っ払い、手のつけようがないほどの乱痴気騒ぎを起こしてしまうのはダメ。しかし、「神々のピクニック」だと事前に説明しておけば納得してもらえるかもしれません。

例えば、羊の角を持って描かれるギリシャ神話の神パーンは、多くの崇拝者や意中の女性を誘って、制御不能なピクニックを催すのに長けていました。

欠かせないのは竪琴や笛による音楽、前後不覚な踊り、そしてギリシャ神話の神々の飲み物ネクタール。

ただし、お酒を飲む際は、適度に食べ物も口にするようにしましょう。トイレの神様に愛されることになるかもしれません。