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クリティカル・マス(Critical Mass)をご存知ですか?

名前からはほとんど想像も出来ませんが、「たくさんの自転車乗りが街中を一緒に走る」という運動。

月に1回、“街のどこかで”突如“発生”する――。

そんな奇妙なイベントは、実は20年以上もの歴史を持ち、現在では世界中300以上の街で“目撃”されているのです。

最も発生しやすいのは週末

今のうちに予習しておかないと、今度の週末、クリティカル・マスられちゃうかもしれませんよ?

クリティカル・マス、生誕

アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ――

1992年9月25日(金曜日)午後6時――

人類史上初のクリティカル・マスは、この瞬間に誕生しました。

なんの変哲もない平和な金曜日の午後、通りの向こうから1台、2台、3台・・・自転車はどんどん増えていき、気付くと数百台の自転車が道を埋め尽くしていた。 さらに、お祭りの匂いを嗅ぎ付けた人々が続々飛び入り参加をすることで、クリティカル・マスは大きくなっていく一方だったんだ・・・。

目撃者が本当にそう語ったかは分かりませんが、そんな感じだったのでしょう。

とある週末、ひょっこり大量の自転車乗りが通りを走る――

1992年に目撃されたこの“現象”は、今でもその姿を変えることなく、日本各地で発生し続けているのです。

実はある、深い意味

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クリティカル・マスには様々な“目的”があると言われています。

多くの人に見てもらうことで、自転車に優しいまちづくりをアピールする

自動車による大気汚染、騒音、悪臭などの問題への注意喚起

自転車乗り達のお祭り

などなど・・・。

社会運動”と呼ばれることも多いのですが、参加者達はあくまでも “クリティカル・マスはお祭りである”という意見を曲げません。

“社会運動”ではなく、“自然発生する現象”なので事前に許可を取る必要ない、という隠れた利点もあるのも事実です。

なかなかずる賢いです。

世界の自転車先進国と比較すると、自転車道整備のまだまだ足りない日本ですが、クリティカル・マスの流れは止まることがないどころか、さらに勢いを増すことでしょう。

自転車の交通ルール浸透と共に、もっと自転車に優しい国になってくれれば、さらなる国際化にも繋がるかも知れない、とひっそり思っています。

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スタッフからひとこと

多くの人が自発的に集まって同じことをするクリティカル・マス。

自転車乗りだけでなく、反原発などを訴えるためにも発生しています。

ソーシャルメディアなどを通じて、大量の人を1つの流れに乗せることがより簡単になった現代。

今後も“クリティカル・マス”の動向に注目です。