言葉を失くす、力強い写真

“自分以外”に何かを分かってもらいたいのに、それが分かってもらえない時、人はどうするでしょうか？

その問いへの無数の答えの積み重ねが歴史で、世界は歴史の結果です。

分かってもらえないから諦めて、暴力に訴え出ると、戦争が起こります。

お金を媒体にすると、感謝や愛情がうまく伝わらないことがあります。

歌ってみるのもいいでしょう。手紙を書いてもいいでしょう。

けれど、時には、音や言葉をひっこめて、黙ってみると、伝えたいことが伝わるかもしれません。

多くの人の心を揺さぶる写真には、言葉がなくても本質を伝える力強さがあります。

無邪気

(1952年)

Willy Ronis

“子供の頃の無邪気さをもう一度実感してみる”――大人にとってこれほど難しい宿題はありません。

そんな時は、フランスパンを持って駆ける小さなパリジャンの写真が、あなたを助けてくれるでしょう。

あるいは、新しい靴をもらって喜びをあらわにする６才の孤児。

(1946年)

distractify.com

もしくは・・・

無邪気さの定義に、言葉は必要でしょうか？

助け合い

彼らに血のつながりはありません

Ario Wibisono

本当の助け合いは、損得勘定を離れたところで見つかります。

例えば、２３時間に及ぶ心臓移植手術。

医者と患者は、手術代だけでつながっているのでしょうか？

手術をしてもらった医者よりも長生きしました

また、種を越えて実践された助け合いは、無類の説得力を持ちます。

Wojtek Kalka

タイのカーンチャナブリーで撮影された、食事を分け合う虎と仏僧。

観光地でもあるタイガー・テンプルは、密漁によって母親を失った１頭の虎を保護した日から始まりました。

戦争

アフガニスタンの男性がアメリカの兵士にお茶をふるまう

Rafiq Maqbool

“武器を持たなければ戦えない”という考えを、無知と呼びます。

女の子は、自分の国にやって来た異国の兵士への好奇心を隠せません

reddit.com

北朝鮮へと帰るバスの窓から、涙を流す兄弟に手をふる

reddit.com

ある日突然会うことを禁じられた兄弟は、６０年後、３日間だけの面会を許されました。

1967年、ベトナム戦争反対運動にて

Marc Riboud

たった1枚の写真が、銃よりも花が強いと、教えてくれることもあるのです。